こんにちは、みずもです!6/22(土)に行われた第18回デカヌチャンカップにて大会史上初となる2回目の優勝をすることができたので、記念に構築記事を書くことにしました。第1回で優勝したときにも使っていたミミイダイトウを軸としているお気に入りのトリル構築です。一生懸命書いたので、ぜひ最後まで読んでください!
結果と使用構築
〇第18回デカヌチャンカップ本戦優勝
〇ランクマッチS19レート2000達成
大会概要
○要項
https://x.com/tinkatonchannel/status/1801888744993395052?s=46
○配信
コンセプト
「トリックルームの強みを最大限に活かす」
・再現性の高い勝ち方
・噛み合いと下振れの緩和
・禁伝のパワーをフル活用する
・多くの詰めのルートを用意する
〜関連記事〜
【S13最終43位-レート2115】魄霊ミミイダイトウ-FINAL-
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【S18最終207位-レート2051】冠氷貫徹バドミミイダイ
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構築経緯
1.トリックルームを展開し、上から一貫性の高い技を押し付ける動きが相手依存にならず強いと感じたので、その条件に最も当てはまる禁伝として白バドレックスを採用した。電気テラス+テラバーストを採用した型が攻撃面と耐性面の両方で優秀だと感じたため、このポケモンを軸にして構築を組み始めた。
2. もう1体トリックルームを張れるポケモンが欲しいと感じたため、化けの皮による行動保証とトリックルーム、呪い、先制技の両立が可能なミミッキュを採用した。この時点で、ミミッキュのトリルから白バドに繋ぐ展開と、白バドとミミッキュで試合中に2回トリックルームを使う展開を考えていた。
3.初手の白バドでテラスを切りながら初手で数的有利を取ったあと、ミミッキュと合わせてテラス無しで強力な詰めができるポケモンとしてイダイトウ♂を採用した。白バドが苦手なポケモンにも強く出られることが多く、襷で採用することでトリルエースとしても対面駒としても強く使うことができると考えた。
4.トリルエースと崩しの役割を両立できるポケモンとして、原種ガチグマを採用した。相手がサイクル選出をするなら崩し枠を選出したいが、相手が対面選出をするならこちらも対面的なトリル選出をしたいという場合に、ガチグマ1体で両対応できるのが強いと考えた。赫月ガチグマの採用も考えたが、崩し性能の高さや状態異常への耐性などを評価して原種を選択した。
5.ここまでの4体だと基本的に白バドを初手に選出する想定だったが、白バドを初手に投げたくないとき代わりに選出できる初手枠として頑丈ブリジュラスを採用した。 特性による行動保証があり、対面性能の高さとステルスロックを覚える点を評価した。また構築が物理偏重になっていたため、特殊アタッカーという点も良かった。
6.ここまでの5体でほとんど完結していたが、受けサイクルの構築が増えている環境だったのでガチグマ1体では崩しが不十分だと感じた。特にホウオウ、ルギア、HBルナアーラ、テラパゴス、グライオンあたりが重く、これらに強いポケモンを探していたところ、さくやさんが鉢巻水ラオスを勧めてくれたので使ってみることにした。するとガチグマと合わせて受けサイクルへの勝率が一気に上がったのでそのまま採用することに決めた。さくやさん、本当にありがとうございました!
個別紹介
白馬バドレックス
〈調整〉
H…最大
A…11n
S…トリル下で確実に赫月ガチグマの上を取るため最遅
HD…電気テラス時、臆病黒バドレックスのアストラルビットを98%で2耐え。
電気テラス時、C特化ミライドンのイナズマドライブ+流星群を95%耐え。
C特化眼鏡ミライドンの妖テラスマジカルシャインをオボン込みで98.5%耐え。
C特化眼鏡イーユイの悪の波動をオボン込みで98.5%耐え。
今回は電気テラバーストを採用し、水ラオス、ヘイラッシャ、ママンボウなどの水タイプやアーマーガアに弱点を突けるのが偉かった。なお相手のミライドンのエレキフィールドにタダ乗りできると凄まじい火力になる。また氷+電気の技範囲がとても強く、ほぼ全てのポケモンに対して等倍以上で殴ることができる。剣舞も同時に採用したことでサイクル構築にも積極的に選出できるようになり、積む隙があると何度も1体で試合を終わらせてくれた。電気テラスは耐性面も優秀で、地面タイプ以外の技を等倍以下に抑えることができ、苦手な地面タイプにはブリザードランスが抜群になるのでオボン込みでかなり信頼のできる耐久があった。S18では水テラスで使っていたが、ミライドンと草技持ちの黒バドが増えたので電気テラスは非常に使用感が良かった。
調整については、Aを削ってDに厚く振ることにしたのが重要なポイント。もともとはHAぶっぱで使っていたのだが、ねもはるさんがDに振った白バドの使用感が良かったと教えてくれたので使ってみることにした。実際に使ってみると活きる場面が頻発してとても強く、Dに振ったのは大正解だったと思う。このおかげで優勝できたと言っても過言ではないです、ねもはるさん本当にありがとうございました!
ミミッキュ
〈調整〉
H…16n-1
A…11n
S…最遅(トリル下で上から動きやすくするため)
HB…ステロ+皮ダメ+A特化パオジアンの氷柱落としを最高乱数切り耐え。
皮ダメ+A特化ハッサムのバレパンを最高乱数切り耐え。
A特化珠ミミッキュのテラスじゃれつくを確定耐え。
A特化コライドンの晴れテラスニトロチャージを最高乱数切り耐え。
A特化パングロ水ラオスの水流連打+アクアジェットを95.5%耐え。(パングロを持っていなければ確定耐え)
ステロ+A特化水ラオスのテラス水流連打、A特化パングロ水ラオスのテラス水流連打、A特化鉢巻水ラオスのテラス無し水流連打を、いずれも化けの皮込みで確定耐え。
ステロ+特化炎オーガポンの蔦棍棒を確定耐え。 特化炎オーガポンのパワーウィップを確定耐え。ステロ+陽気炎オーガポンのパワーウィップを最高乱数切り耐え。
備考 : 皮ダメージ=ステロダメージ=毒菱ダメージ
化けの皮による行動保証+トリル、呪い、先制技の両立+格闘、ドラゴン、ノーマル技の無効化で、トリル構築からは絶対に抜くことができないほど強い性能を兼ね備えたポケモン。 どんなに火力の高いポケモンに対しても安全にトリックルームを展開してから、ゴツメ+呪いで削りを入れて退場することで白バドの圏内に入れ、ワンパンして白の嘶きでAを上げるという展開ができるのでとてもシナジーが良かった。
半年以上ミミッキュの調整は変更していなかったが、レギュGの環境に合わせて新しい調整を考えてみた。この調整のおかげで行動保証のある盤面が増え、とても立ち回りやすくなった。また何度もミリ耐えしてくれたシーンがあり、調整を変更したのは正解だったと思う。持ち物はゴツメで採用しており、コライドン、ザシアン、パングロ以外の水ラオス、ハッサム、オオニューラ、相手のミミッキュ、パオジアンの不意打ち、ミライドンのイナズマドライブなどに対しての定数ダメージがとても偉かった。
イダイトウ♂
〈調整〉
A…特化
HB…A特化コライドンのスケイルショット5発を確定耐え。
A特化鉢巻水ラオスのテラス無し水流連打を確定2耐え。
身代わりがヘイラッシャのウェーブタックルを確定耐え。
身代わりダメ+A特化ハッサムの叩き落とすを87.5%耐え。
第2のトリルエース。レギュFと比べてかなり通りが良く、今季も大活躍してくれた。トリルを張れていない状況でも、襷を盾に多くの禁伝に対してお墓参り+アクアジェットでラス1対面を撃ち勝つことができるのが非常に強い。しかし状況によっては、2体目に出して白バドの苦手なポケモンを倒したり削ったりする動きもした。イダイトウはラス1に残すのが定石だが、威力100のお墓参りでも十分火力があるので、臨機応変に立ち回れるとよりその強さを発揮することができる。
白バドを見て選出されやすいヘイラッシャに対して身代わりがとても重宝した。呪いダメ稼ぎやノマテラのケア、相手から見えない逆転の勝ち筋など、かなり活きる場面は多かったので襷とシナジーが悪くても採用するべき技だと感じている。また対ハッサムについてトリル下で叩きを受けて下から身代わりを張り、バレパンで身代わりは壊されないので、身代わりを残しながらハッサムを突破して裏のポケモンまでお墓+アクジェで倒して勝ちという試合が何度かあった。(これが成立するのはハッサムが呪い+アクジェで落ちるときと、身代わりを張るターンにトリルが切れるときの2パターンなので、そこまで考えてトリルターンの管理をしたり、ミミッキュをゴツメ+Bに厚い型で採用したりしていた。)
イダイトウの性格について、約1年に渡り勇敢で使ってきたが今シーズンは初めて意地っ張りで採用した。理由としては、レギュGにおける勇敢のメリットが少なく、早い赫月ガチグマ、Sに少しだけ割いたハッサム、ラウドボーン、アーマーガア、エアームド、無振りヒードランの上を確実に取れることのメリットの方が大きいと感じた。意地っ張りにすることのデメリットは特になかったので、適当に流用するのではなくしっかりと細かい調整の見直しができたのはよかったと思う。
原種ガチグマ
〈調整〉
火力重視+耐久ポケモンの上から行動したいので意地ASぶっぱ
圧倒的な火力でトリル運用しても崩し枠として運用しても良い活躍をしてくれた。根性ノマテラ空元気はあらゆる禁伝をワンパンすることができ、HBアーマーガアすらも80%以上の高乱数2発で倒すことができる。構築単位で重めな受けポケモンと欠伸の両方に強いのがとても偉かった。またゴースト技と電気技を無効化できるのも地味に優秀で、メガネ持ちであることが分かったミライドン、黒バド、ルナアーラに対してはゴースト技と電気技を見てからのガチグマ引きが強かった。
最初は地面技を地震で使っていたが、ほんの少しだけ火力足りずに負ける試合が多かったので威力を重視してぶちかましを採用した。BDダウンと接触技なのは痛いが、グラスフィールドで半減されないのは活きることがあった。守るは剣舞との選択になると思うが、火傷していない状態で行動するのが弱いので、攻撃を受けずに火炎玉を発動させることができる守るを採用した。守るはトリルターンの調整、呪いダメ稼ぎ、相手のテラス確認などにも役立った。また調整についてSを少し削り耐久に回すことも考えたが、ぶちかましを採用したことにより耐久振りがそこまで重要ではないと感じSに振り切った。準速まで伸ばしたことにより、ちょうど4振りカイリュー抜き、草分け1回でちょうど準速ラオス抜きになっていたのが何度か活きた。
ブリジュラス
〈調整〉
火力重視+できるだけ相手の上から行動したいのでCSぶっぱ
D…ミラコを撃つ時に特殊技の被ダメを大きくしたかったので下降補正&個体値0
初手に白バドを選出したくない時の初手枠として活躍してくれた。テラスを切らずに行動保証があり、対面性能とステルスロックを両立できるポケモンでとても使いやすかった。ジャポの実は相手の襷やマルスケを削ったり、少しだけ足りない火力を補ってくれて活きる場面が多かった。 調整について、前期は最速にして採用していたが、それが活きる場面よりも火力が欲しい場面の方が多かったので今回はC特化にした。ラスターカノンはてっていこうせんとの選択だが、どちらも一長一短なので好みで変えて良いと思う。
ミラーコートは初手のテラパゴス、カイオーガ、ムゲンダイナ、赫月ガチグマなどに対して何度かイージーウィンを取ることができた。ミライドンはボルチェンから悪タイプへの引きがあるのでミラコは押したくない。メタルバーストはミラコとの選択技になるが、相手のS依存になるので安定しないと思い採用しなかった。また構築全体で重めな炎オーガポンに対して、初手で対面したときはジャポ+流星群で裏の先制技圏内に入れることができ、相手が裏にオーガポンを控えている場合はステロが刺さった。
水ウーラオス
〈調整〉
火力重視+できるだけ相手の上から行動したいので意地ASぶっぱ
構築のラストピース。今までは水タイプの物理アタッカーが被ることに対して必要以上に抵抗を感じていたが、役割が全く違うので思い切って採用してみたところ大正解だった。他の5体で重めなホウオウ、ルギア、HBルナアーラ、テラパゴス、グライオン、壁展開などに強く、ガチグマと合わせてあらゆる構築を崩していくことができた。白バドで相手をしたくないキョジオーン、ヒートロトム、ヒードラン、ドドゲザン、テラスディンルー、鋼ランドロス、イーユイにも強く、これらを見たら必ず選出するという訳ではないが、同時に2体以上選出されにくくする効果があったと思う。電気テラスでないザシアンに対して、水テラス水流連打で対面勝った試合もあった。
技構成について、アイススピナーも選択肢にはあったが今の4つで完結していると感じた。調整については耐久に振ることも考えたが、役割を考えるとS164振り以上(準速85族抜き & 多くのルギア抜き)にしたいと思い、そこまで伸ばすのであれば耐久振りよりも準速の方がアドバンテージになる場面が多いと考えて、ASぶっぱで採用した。
※デカヌチャンカップでは、本戦出場者のgreenさんのルナアーラ構築に予選で負けてしまったので、その構築に対して強くメタを張って調整していました。
意地っ張り H172 A252 B4 D4 S76
A…特化
S…耐久型のルナアーラを抜けるように余りをSに回した
選出
○基本選出(トリックルーム)
1体目…白バド or ブリジュラス (初手枠)
2体目…ミミッキュ or 白バド (トリル始動要員)
3体目…イダイトウ or ガチグマ or 白バド (トリルエース)
8割くらいはこの選出で戦った。白バドがどの役割も担えるのが本当に強かったが、初手投げした試合が圧倒的に多かった。
○対面選出
白バド、ブリジュラス、ガチグマ、イダイトウの中から3体。基本的にブリジュラスを選出に組み込み、トリルを使わない想定で選出するときがあった。
○崩しの選出
上記の2パターンの選出で勝てなそうな受けポケモン入りのサイクル構築に対しては、鉢巻水ラオスかガチグマの刺さりが良い方を通すルートを考えて選出した。(2体を同時選出することもある) 残りの枠は、ステロ(ブリジュラス)、呪い(ミミッキュ)、不利対面ができたときのクッション(白バド)、最後の詰め(イダイトウ)のうち何が欲しいかを考えて選択した。
(おまけ) 構築タイトルの由来
今回の構築記事のタイトルはねもはるさんが考えてくれました✨白バドのD振りを提案してくれたり前回の記事のタイトルも考えたりしてくれていましたが、こちらから頼む前に今回のタイトルも考えてくださって嬉しかったです。このタイトルにたくさんの意味を込めてくれたので、ねもはるさん本人に由来について書いていただきました!
↓
魄霊:今まで通り。ミミイダイトウ。
萌芽:バドレックスは蕾の王という意味。
そして、彼のこれからの更なる成長と活躍を願う意味を蕾が芽吹く様子にこめた。
欺計:彼の代名詞であるトリックルームの直訳と、相手視点見えないHD振りで欺くところから取った。
バドレックスが王なので王の計略っぽさを込めてこの表現にした。
咲き誇る:記事タイトルを最後動詞で終わらせたいと彼から希望があった。
一度生を終えたはずの霊がまた花を咲かせるという表現が詩的で個人的に好きだったのと、仲間の死がお墓参りの火力として紡がれていくのが花の生き方っぽくて素敵だなと思ってこの単語にした。
最後に
冒頭でも言いましたが、今回はデカヌチャンカップ史上初となる2回目の優勝をすることができました!実は約7か月ものあいだ、1度もデカヌチャンカップの予選を抜けることができず、ずっとスランプに苦しんでいました。何度も挑戦と失敗を繰り返し、少し上振れたタイミングでやっと予選を抜けることができました。そして最後は第1回で優勝したミミイダイトウを信じて戦い抜き、悲願の2回目優勝をすることができたので本当に嬉しい限りです。
また、たくさんの方が応援をしてくださり本当に励みになりました。優勝のツイートをすると60人くらいの方がリプライやDiscordでお祝いのコメントをくださり、アーカイブでチャット欄を見ると僕に対する応援のコメントがたくさんありました。それを見たときは嬉しすぎて思わず涙が溢れてしまいました。こうして多くの人に応援して貰えることに心から感謝すると同時に、これからも応援し続けてもらえるようなプレイヤーでありたいと強く思いました。この気持ちを忘れずに、さらに強くなれるよう精進していきたいです。応援してくださったみなさま、本当にありがとうございました!